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早稲田大学ワボットハウス研究所オープンガーデン

07/12/22 UP

 園藝・ガーデニングコースの渡邉美保子講師は、去る11月19日・20日の両日早稲田大学ワボットハウス研究所(岐阜県各務原市テクノプラザ内)の研究公開に出席し、同研究所のセラミックリサイクルハウスのオープンガーデンを開催いたしました。当日は、プロジェクトに関わる研究スタッフによるワボットハウス研究所のこれまでの研究成果やそれに関わるロボット・建築・庭園などの実物展示やデモンストレーション等が行なわれました。セラミックリサイクルハウスのオープンガーデンには、造園関係者や花のまちづくりに携わる方々が訪れ、環境に配慮した土壌づくり、生態的に組み合わせた宿根草の花壇デザインの手法、庭の生態系の変化など、渡邉講師からこれからの公共緑化の新しい手法について説明を受けました。

稲田大学ワボットハウス研究所(岐阜県各務原市)向かって左側の三角形の屋根がセラミックリサイクルハウス。 セラミックリサイクルハウス内での研究公開。早稲田大学建築学科尾島俊雄研究室の発表の様子。
セラミックリサイクルハウスの前庭。庭のテーマは「次の世代の命を育む未来の庭」。ほんものの森エリア2006年6月、苗木植栽直後。地元の潜在自然植生をもとに選んだ苗木は高木が全体の7割で15種類、中木が3割で17種類、低木は林縁部に25種類、混ぜて植栽しました。研究所のスタッフのみなさんと一緒に植樹祭を行ないました。 ほんものの森エリア。2007年11月。植栽して約1年半後の同じ場所。雑草防止のための稲藁のマルチング材がほとんど見えなくなりました。植栽直後、約50cm位だった苗木は、2倍ほどの高さになりました。スタッフの皆さんに毎日見守られています。虫を食べに来る鳥や、花の蜜を吸うチョウなどがやって来て庭の中に生態系が生まれました。
ほんものの森エリア。2006年6月。森の幅は、約2m〜3m。一m2あたり3本の苗木が混ぜて植えてあります。狭すぎるかもしれませんが、時間をかけてこの場所で生き残る種類が優位になり森をつくります。庭園にも苗木から森をつくる新しい試みです。 ほんものの森エリア。2007年11月。苗木は倍の高さに生長しました。一年の間に何本か枯れてしまいましたが、枯れてしまったところには、隣の苗木の枝が伸びてきています。稲藁は少しずつ分解され、やがて苗木の栄養分となります。
宿根草ドライガーデンエリア。2006年6月。植栽直後。乾燥に強い宿根草を約60種類植栽しました。植栽後はだいたい1週間ほど水を与えましたが、その後の水やりは不要です。宿根草の根が自分の力で伸びはじめます。 宿根草ドライガーデンエリア。2007年11月。ここで用いた宿根草は、冬になると地上部分が枯れてしまう種類よりも、一年中、緑の葉を残す種類を多く取り入れています。宿根草は、冬でも根っこが枯れることはなく生きています。毎年少しずつ広がってゆきますが、なるべく生長の緩やかな宿根草を選んでいます。

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