教育内容建築職藝専門課程 - 建築コース、家具・建具コース

 『建築職藝専門課程』=[本科]建築職藝科・[研究科]建築職藝研究科には、建築コースと家具・建具コースがあり、それぞれ建築大工と家具大工・建具大工を目指します。
 [本科]では木工道具の扱い方と無垢の木材の特性理解、及び木工工作の基本技能を学びます。また“実物教材”を用いながら基本技能の応用として、木組みの工作法・組立取付の方法などを学びます。
  そして、[研究科]では“実物教材”による就業学修を中心に一層高度な技能や総合的実務知識を身につけて総合力を高めます。

建築コース(建築大工)

 伝統的仕口・継手、木組みの墨付け・加工・組立などの技能と関連知識を習得します。そして実物実習教材を中心に木造建築軸組構法の木組みなどを実地に学びます。“実物実習”では住宅や公共施設のほか、神社・寺院などを教材とし、その施工や修復・再生などにも携わります。

建築大工コース
建築大工コース

家具・建具コース(家具大工・建具大工)

 家具・建具コースでは、木材の木取りから加工、そして仕上げまでの工程に一貫して取り組みながら、指物技術の基礎を習得します。
 “家具”では、椅子や箱家具などの指物技術による基本的な木製家具の構造やつくり方を学びます。また“実物教材”の家具製作に携わりながら、無垢の木材の特性を生かした、家具デザインの手法も学びます。

家具大工コース
家具大工コース

 “建具”では、引き戸・開き戸・板戸・格子戸・障子戸・欄間などの木製建具の基本構造と工作法を段階的に学び、“実物教材”の木製建具の製作や現場での建てこみ作業にも携わります。また無垢の木材の特性を生かした、建具デザインの手法も学びます。

建具大工コース
建具大工コース

実物実習教材 建築職藝科実習風景

大工 - 建築職藝専門課程 授業構成

 授業は科目授業と特別授業で構成し、全科目を必修としています。
 [本科]の「科目授業」は23科目(31細科目)・1,336時数(1,002時間)、[研究科]は9科目・1,528時数(1,146時間)と、いずれも学校教育法専修学校基準(年800時間)以上で、実習中心のカリキュラムで学びます。
 また“挨拶・時間厳守・身だしなみ・整理整頓清掃”などの職人マナー教育も重視して「特別授業」として組み込んでいます。
 尚、1時数は45分で、授業は原則として2時数(90分)単位で実施します。

[本 科]建築職藝科 科目授業

[本 科]建築職藝科 科目授業

[研究科]建築職藝研究科 科目授業

[研究科]建築職藝研究科 科目授業

大工 - [本科]建築職藝科 科目授業

 [本科]では、4つの科目群で学びます。
建築職藝科・環境職藝科の両学科が共通で学ぶ基礎教育科目「職藝基礎系」と専門基礎科目「職藝専門系」を“合科授業”としています。
 そして、建築専門科目は「建築専門系」・「建築工房実習系」で編成されています。

科目群 科目名 授業
形式
時数 単位数 備考
職藝基礎系
(合科)
職藝の理念 講義 18 0.5  
職藝基礎 講義 10 0.5  
職藝専門系
(合科)
庭園概論 講義 10 0.5  
建築概論 講義 20 1  
インテリア概論 講義 10 0.5  
植物概論 講義 10 0.5  
実践道場 演習 8  
作品研究 演習 10 0.5  
建築専門系 建築史 講義 20 1  
建築計画 講義 20 1  
建築設備 講義 20 1  
建築法規 講義 20 1  
建築構造力学 講義 20 1  
建築構法材料 講義 40 2  
木材概論 講義 20 1  
建築施工 講義 20 1  
規矩術 演習 20 1  
設計基礎 演習 60 3  
建築設計 演習 80 4  
建築基礎実習 実習 200 5  
建築実践実習 実習 420 10.5  
工房実習系 建築校内工房実習 実習 200 5  
建築校外工房実習 実習 80 2  

大工 - [研究科]建築職藝研究科 科目授業

 [研究科]の科目授業では、“合科授業”の基礎教育科目「職藝研究基礎系」と専門基礎科目「職藝研究専門系」、及び建築専門科目の「建築研究専門系」・「建築研究工房実習系」で編成しています。

科目群 科目名 授業形式 時数 単位数 備考
職藝研究基礎系
(合科)
職藝概論 講義 12 1.0  
職藝の理念 演習 8  
職藝研究専門系
(合科)
実践道場 演習 8  
建築研究専門系 実践ゼミ 研究 30 1.5  
建築特論 講義・演習 160 8  
テーマ研究 研究 80 4  
作品研究 研究 10 0.5  
建築研究工房実習系 建築実践実習 実習 770 19  
建築研究工房実習 実習 480 12